放射性降下物を避ける方法

核爆発か、通常ミサイルか

Jアラートが鳴った時点では、日本に向かっているのが通常ミサイルなのか、核弾頭を搭載しているのか、または化学兵器なのか、その区別はまったくつきません。

もしも通常のノドンミサイルであれば、載せられる弾頭は700kgが限界です。家屋を6~7軒壊す程度の威力しかなく、コンクリートのビルを崩すこともできません。(※参考:「週刊現代」2017.9.9 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52795

もしもその程度の爆発であれば、核ミサイルではないと思ってよいでしょう。

 

放射線に注意するのは、核爆発だった場合

核ミサイルが使用された場合は、特徴的な閃光(せんこう)と巨大な火の玉、そして広島・長崎原爆のような巨大なきのこ雲が発生し、爆風がやってきます。屋外に無防備に立っていた場合は、生存は厳しいので、必ずこのサイトの「ミサイル着弾直後の行動」を参考に、地面に這いつくばりましょう。

爆発がおさまったあと

核ミサイルだった場合、爆発がおさまったあとは、放射性降下物(死の灰)が降り注いできます。もしも外にいた場合は、急いで屋内に避難してください。

室内では、灰が室内に入らないように、ガムテープで窓と換気扇を目張りします。

換気扇は、ビニールで覆ってガムテープで目張りをします。

※放射性降下物(フォールアウト)・・・核兵器や原子力事故などで生じた放射性物質を含んだ塵(ちり)。 広域な放射能汚染を引き起こす原因はこの放射性降下物である。 一般には「死の灰」という俗称で知られる。

窓ガラスが割れて目張りができない場合

窓ガラスが割れた部屋は、まもなく放射性降下物(灰)に汚染されるので、立ち入り禁止にしてドアを封鎖します。ドアを目張りしましょう。

家の中でガラスの割れていない部屋、窓のない部屋を探し、そこを簡易シェルターに決めます。

放射性降下物が降ってくるまで、少し時間がありますから、その部屋に

・備蓄食糧や水(最低2日分)

・外に出入りするための雨合羽(防護服の代用品)、着替え

・汚染された服を入れるビニール(大)

・ラジオやスマホ

などを運び込み、49時間は籠城できるようにしましょう。

 

家中の窓ガラスが割れてしまった場合

30分以内に爆心地付近からできるだけ遠くに移動するか、近くに地下やコンクリート製の施設があれば、そちらへ避難しましょう。

30分で安全なエリアまで、徒歩で避難できるかどうかは、その時の状況に応じて自分で判断することになります。安全なエリアまで、何キロ離れていて、そこまで徒歩で何分でたどり着けるか、素早く冷静に判断してください。もしも無理だと思ったら、移動はあきらめ、近隣への避難か、自宅の中に密閉空間を作る作業に取りかかってください。

当然ですが、近隣で火災が発生していたら、迷わず安全な場所への避難を開始してください。できれば、安全エリアについたあとに服を脱げるように、ビニールの雨合羽や上着、ズボンの替えを持ち出してください。

 

(1)近隣に移動する場合

自宅が倒壊するなどして、近隣の密閉された建物に避難する場合、もし持ち出せるのであれば、非常持ち出し品のほかに、着替え、汚染された服を入れるビニール、ラジオやスマホです。食糧と水は2~3日分必要です。普段から非常持ち出し袋の中に入れておきます。

火災が迫っていたり、自宅が完全に倒壊して何も持ち出せなかったら、着の身着のままで、放射性降下物が降ってくる前に、迷わず避難を開始しましょう。

 

(2)自宅で屋内退避する場合

怪我をして動けなかったり、避難するより自宅にとどまったほうが安全と判断し、窓ガラスの割れた自宅にとどまる場合は、以下の要領で目張りをします。

  1. 割れた窓から放射性降下物が入ってこないように、ピクニックに使うビニールシート、ブルーの養生シートなどを窓の部分に張る。
  2. シートが落ちてこないようにクギや画鋲でしっかり壁にとめる。
  3. さらに、隙間から灰が入らないように、その上からガムテープでしっかり目張りをしてふさぎます。

ビニールシートなどがなければ、家庭にある45リットルの大きなゴミ袋をはさみで切り拓いて、代用してもよいでしょう。強度が弱い場合は、ゴミ袋を数枚重ねます。

 

※普段から必要な備蓄

  • ビニールシート
  • 青い養生シート
  • 布張りガムテープ(多めにに備蓄を)
  • ゴミ袋(大)45リットル用
  • はさみ
  • クギや画鋲
  • 雨合羽(玄関などに普段から置いておく)
  • マスク

放射性降下物の種類と危険度

核爆発が起きると、大きなきのこ雲が上がります。爆心地付近では、約1時間かけて、このきのこ雲が上昇気流となって、どんどん上にあがってゆき、30分から1時間くらいたつと、今度は地上に落下します。これが「放射性降下物(フォールアウト)」です。

これがもっとも放射線レベルが高く、危険な灰です。重たいので、灰のように降ってきて、地面に積もります。

もしも移動できるようであれば、この死の灰を浴びないために、30分以内に爆心地付近から離れましょう。

放射線降下物の中には、もう少し軽くて、空気中に浮遊するものもあります。窓などを目張りするのは、この軽い放射線降下物の侵入を避けるためです。

積乱雲と同じ仕組みなので、雨が降ることもあります。この雨は強い放射能に汚染されているため、絶対に濡れないようにします。広島の原爆では「黒い雨」が降りましたが、必ずしも黒いとは限らず、ビキニ環礁では白い雨が降りました。

(参考:『究極の危機管理-実務者のための理論とマニュアル-』(日本安全保障・危機管理学会 編)P.329)

危険だが、減衰も早い

放射線降下物は確かに危険ですが、減衰(危険度が下がること)も早いのが特徴です。最初の7時間で放射線量は10分の1、49時間後には100分の1になります。

ですから、爆心地付近(爆発の規模にもよりますが、半径数キロ)では、せめて最初の24時間、できれば49時間は、しっかり密閉された屋内にとどまるべきです。

爆発後、1時間で外に出るよりは、24時間後に出たほうが、格段に安全です。2日たてば、外に出られます。

SF映画のように、核戦争で何年も何十年も地下シェルターで暮らさなければいけない・・・などということはありませんので、正しい知識を持って行動しましょう。

 

※参考リンク

総務省消防庁「核兵器攻撃」PDF